违う。言い訳じゃない。力がぬかれてどうしようもないだけで、期待なんてしていない。
必死に、自分に言い闻かせるように何度も言叶を思い浮かべる。
そう、俺は期待なんてしていない。逃げられないだけ。そんな、期待なんて。してるわけがー
「なんで、レイヴはそんなに嬉しそうなの……??」
「ーぁ……」
そのレミィの指摘は、俺が取り缮っていた理性のメッキを、引き剥がすのに十分だった。
逃げられないだけ。期待なんてしていない。
いや、そんなのは言い訳にすぎない。
俺は……本当のところ俺は期待してしまっているのだ。
直感的な恐怖心より、想像できる未来より。
レミィが与えてくれる快楽を、期待してしまっているのだ。
王から与えられた命令より、勇者としての使命よりー姫様より。
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レミィのことが、レミィのくれる快楽のことが大切になってしまってー
「ーはい、ずにゅん??」
「~~~~~~!?!?」
突然、彼女の手で作られた筒が肉棒を包み込む。
彼女の言叶に意识を乱され、肉棒のことを考えられなくなった、ほんの一瞬をついた『わかっていたはずの不意打ち』だった。
「あはっ??とっても良さそうだねレイヴ……??そんなに、気持ちいい……?こえ、とまってないよ……??」
「あ??や??ひぃ??ち??ちがっ??こっ??これはっ??」
にっちゅ、にっちゅ、にっちゅ、にっちゅ。
ずにゅ、ずにゅ、ずにゅ、ずにゅ。
彼女の手がリズミカルにシコシコと动く度に、彼女のすべすべの手袋と、それにいやらしく络み付いた蜜が、これまでに感じたことのない快楽を注ぎ込んでくる。一往复する度に俺の心が、理性が溶かされていくのがわかる。壊されていくのがわかる。
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耐えないと。我慢しないと。快楽に狂わされていく心のなか、必死に理性をかき集めてー
『なんで、レイヴはそんなに嬉しそうなの……??』
「ーぁ??」
彼女の言叶が脳裏によみがえった。
そう、だ。そうだ。さっき、认めてしまったではないか。俺は期待してしまっていたと。逃げようとする心さえ言い訳だと。
もうすでに、负けてしまっているんだと。
心のささえが无くなった途端、俺の理性はがらがらと音をたてて崩れていく。瓦砾となった理性を、快楽と言うレミィの蜜が溶かしていく。
ああ、もう俺はレミィに负けてしまったんだ。もう、姫様よりレミィを优先してしまったんだ。レミィをー好きに、なってー
「ーレイヴ、好きだよ??」
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